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【2024最新】君たちはどう生きるかをネタバレ徹底考察

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本記事では、『君たちはどう生きるか』の核心に迫り、物語の根幹にあるテーマや隠されたメッセージを考察していきます。

宮崎駿監督が描くアニメ映画『君たちはどう生きるか』は、多くの観客に心に深い感銘を与えました。

美しいアニメーションと感動的なストーリーにより、多くの人々がこの作品を愛し、考えさせられたことでしょう。

【ネタバレ注意】本記事では、映画の重要なプロットやキャラクターの展開に触れることがあります。まだ映画をご覧になっていない方は、ネタバレを避けるために読むのをお控えください。

※以下、映画『君たちはどう生きるか』の物語に触れるため、ネタバレを含みます。ご注意ください。

エル・プサイ・コングルゥ
エル・プサイ・コングルゥ

君たちはどう生きるかを見たけど、よく分からなかったな。

解説してほしい。

暇人(@ships_himajin)です。

こういう映画は大好物です。

いやぁ、久々にこんな骨のある映画を見ました。

ほんとに示唆に富む素晴らしい映画です。

パラサイトのような直接的なメタファーではなく、少しばかり分かりづらいメタファーばかりでほんとにサイコーです。

年間100冊程度本を読み、年間数十本映画を見る私が考察してみたいと思います。

後悔させません。

暇人
暇人

ゆっくりしていってね。

この記事で対象としている方

・君たちはどう生きるかがよく分からなかった方
・映画の考察を読むのが好きな方
・ジブリ作品が好きな方

アニメ・映画関連の記事はこちら

宮崎駿監督が君たちはどう生きるかの映画を作る際に参考にしたと言われている本がこちらです。

ジブリ最新作!君たちはどう生きるかをガチでネタバレ考察

https://imashime-trading.net/2023/07/29/%e3%80%90ai%e3%82%a4%e3%83%a9%e3%82%b9%e3%83%88%e3%80%91%e5%90%9b%e3%81%9f%e3%81%a1%e3%81%af%e3%81%a9%e3%81%86%e3%81%84%e3%81%8d%e3%82%8b%e3%81%8b%e3%81%ae%e3%83%9d%e3%82%b9%e3%82%bf%e3%83%bc%e3%81%8b/ より

君たちはどう生きるかを日本で一番詳しく熱く暑苦しく考察します。

君たちはどう生きるかって要はどういう話?

ちょっとませている少年の自己(思春期)成長物語。

児童文学系のファンタジー映画。

母親の死、戦争をネタに儲けている父親や母親と入れ替わりで来た夏子。

あまりにも少年にとっては辛いものだった。

そのため、周りに対し心を開けないままでいた。

そんな中、アオサギと出会い時間を超越した異世界を旅する。

旅の過程で悪意のない世界の矛盾に気づき、そして自分の中にある悪意の存在にも気づく。

やがて、覚悟を決め、囚われの夏子を救い出す。

完璧な社会の矛盾を再認識し、完璧主義を捨て、嘘と欺瞞の存在を受容し、完璧でない俗っぽい世の中へと帰還する。

そして、父親と夏子と親子として交流していく。

君たちはどう生きるかの主人公

眞(真)人(まひと)ですね。

名前の通り、まっすぐ真人間です笑

主人公は正義感が強く、俗っぽいものが嫌いです。

はきはきしていて明らかに周りの子供と比べても浮いています。

そして母親の妹である夏樹と父親がキスをするのを生理的に嫌がります。

他にも、ばあや達が荷物を物色するところ、質素な食事、父親がダットサンで学校に乗り付けること、父親が戦争を種にして儲けていること。

それらを明確に嫌がります。

そして母親が死んだことからも立ち直っているようで立ち直っていないことがわかります。

これは火事の記憶がフラッシュバッグしていることからも明確でしょう。

火事にいつまでも母親が囚われているように感じているのでしょう。

子供らしくない子供、背伸びをして正しいものそれが主人公なのです。

でも、他人に悪意のある態度をとります。

そして夏子にはそっけない態度をとり、父親を困らせるために自分の頭を石でぶちます。

主人公は悪意のある態度をとりながら、自分では正しいことをしている気になっているやっかいな若造です。

しかしながら、君たちはどう生きるか書籍版を読み、改心し悪意のある態度を自覚し夏子を探しに行きます。

夏子

夏子というのは母親というよりも、異世界を旅した後に接していく未知なる社会の象徴かと思います。

複雑で厄介でどういう悩みを持っているのかよく分からない大人です。

正直なところ、夏子は母親というよりお姉さんに見えます。

大人が示す艶かしさやいやらしさが存分に発揮されています。

多感な少年から見た妖艶な大人であり、心を開けない存在です。

トキさん

崖の上のポニョにも登場しているトキさんというキャラクターです。

夏子と違い、母親っぽいキャラクターです。 主人公によく干渉するし、気性の激しい性格の持ち主です。

鈴木敏夫ブロデューサー曰く、宮崎駿監督の母親のようです。

何故主人公は石で自分自身を殴ったのか

父親を困らせたいからだと思います。

そしてこの物語の悪意に対する明確なメタファーです。

いわゆる自傷行為に該当します。

父親はダットサンで学校に乗り付けたり、母親が亡くなってからもその妹とすぐに恋仲になるなど無意識的に主人公を傷つける行動をします。

挙げ句のはて、何故クラスで浮いてしまっているのか分かっていない始末。

主人公はこう思ってるはず

「いや、何もかもお前のせいだ。お前のせいで上手くいかないんだ。」

そして主人公は悪意を持ちながら父親を困らせるために自分を石で殴ります。

主人公が生きる社会の特徴

羅列すると以下のような特徴があります。

  • 複雑で個人の事情が絡み合っていて生きづらい
  • 戦争が蔓延っている
  • 死と隣合わせ
  • 各個人に悪意がある。
  • 生と死の間にある
  • 戦争で儲けている父親がいる
  • 父親は母親の妹と結婚
  • 不合理さの中にも自由さがある
  • 主人公が忌み嫌っている俗っぽい社会

大叔父がいる完璧な下の世界(インコがいる世界)の特徴

下記のような特徴があります。

  • シンプルで分かりやすい世界
  • 現実逃避の世界
  • 生死を超越した永遠の世界
  • 悪意のないように見せかける社会
  • 悪意を押し殺している社会
  • これまでの悪い部分を見えないように封をしている
  • 立てた積み木のように壊れやすい
  • 登場したインコのような階級社会
  • 主人公が悔い改めなければやがて行き着くところ

悪意とは

君たちはどう生きるかの重要なキーワードである「悪意」という言葉。

どのような意味があるのでしょうか。

私は下記のように考えます。

自覚なき世の中や他人を憎む気持ちです。

また、具体的には夏子と父親を憎む気持ちです。

具体的には夏子にはそっけない態度、父親に対しては自傷行為をしてしまいます。

インコは何を表している?

とても分かりやすいメタファー(暗喩)だと思います。

これは完璧な社会で発生した不合理の象徴です。

彼らは一見すると完璧な社会を生き抜いてます。

階級社会、個性を失った人々、悪意を押し殺す人々、人口爆発、都心で狭小住宅に住むサラリーマンの象徴なのでしょう。

インコはそれぞれの役割が与えられ、見分けが付きません。

そしてやたらと数がいますし、建物もやたらと狭いです。

まるで都心で窮屈な家に住んでいる人達そのものに見えます。

旧約聖書の創世記で登場するバベルの塔のようにやたらと建物が高いのも特徴です。

これはタワマンに住んでいるのをメタファーにしているのでしょうか。

そして、完璧な社会であるにも関わらずインコは生きづらそうです。

あとは、異様に体がでかいのです。

インコの癖に笑

これは存在自体が誇張を表しているのでしょう。

少しでも知ったかする、年収をごまかして自分を大きく見せようとする人達をあざ笑っているかのようです。

生真面目な主人公が目指す完璧な社会。

そこは果たして幸せなのだろうかというのでしょう。

アオサギ

これは古今東西の映画で古くから良く用いられる技法だと思います。

ここでの技法とは自分とは正反対の存在とある日どこかで出会い、一緒に冒険するというストーリーラインのことです。

有名なのがファイトクラブでしょう。

ファイトクラブではナヨナヨしている自分と違って血色盛んなワイルドな男性が途中で登場します。

そして一種のアドベンチャーをこなしながら自分自身を見直して物語が終わります。

また、邦画では真夜中乙女戦争でも同様の描写が登場します。

この正反対の存在とは実は自分自身の真の願望の投影なのです。

そのため、このアオサギは正義感が強い自分の中に潜んでいる俗っぽい嘘つきな悪意のある自分です。

清くあるべきと主人公は思っているようですが、反対にアオサギは醜いです。

では何故アオサギなのでしょうか。

私はサギと詐欺をかけているのだと思いますが、ここの考察は他のブロガーさんに委ねたいと思います。

なぜ青いのか?それは幸せを運ぶ青い鳥のオマージュでしょうか。

主人公はアオサギによって自分の醜い部分と対峙します。

それによって自己成長を遂げ、母親を亡くすも不合理を多少受け入れて生きていく転換点を運ぶ鳥として青くしているのかもしれません。

そして自分自身にも存在している悪意を認めながらも、周囲の人(まずは父親と母親)と向かい合ってい行きます。

青い鳥が醜い場合もあるという宮崎駿のジョークかもしれません笑

なぜアオサギは水辺や窓によく現れるのか

アオサギが現れるのはどこも境界です。

縁側、窓、水辺。

ウチとソトを分ける縁側や屋根、自分を映し出す水辺。

物語が進むと、段々と主人公は水辺に誘導されます。

これは主人公が鏡を見つめるように自分の内面と対峙していくことを意味するのでしょう。

本来は押し殺している嘘つきっぽいところ(=アオサギ)と自分自身の境界(水辺)を渡り、

森(ニーチェ風に言うと深淵)に行くことを指しているのでしょう。

ペリカン

これは完璧に見える世の中でも苦しんでいる人がいるという事象の象徴です。

生真面目な完璧主義者である主人公が目指して行き着く先の未来の一つです。

ペリカン達はどこに行っても食料確保に苦しみ、行けども行けども海です。

現実世界でもそうです。

いくら高福祉国でもGDPの高い国でも貧富の差はあります。

仕方なくホームレスの方もいるし、生活保護を貰っているその日暮らしの方々もいますね。

一見するとシンプルで完璧な世の中も、このペリカンのように犠牲者がいます。

完璧な世の中でも生きづらさを感じている人を表しているのでしょう。

なぜ異世界では鳥の社会?

これは本来は檻からすぐ逃げる自由な存在である鳥が、対局の完璧なる村社会を生きているのを面白おかしく描きたかったからでしょう。

鳥は本来、人間よりも圧倒的に自由さを持っています。

無限の空を飛べますし、どこにも行き放題です。

そんな鳥達が狭小な建物で無個性に階級社会を歩んでいます。

まさに烏合の衆です。

違和感満載です笑

本来の生き様とは真逆の生き方です。

常に建物を見張り、異物がいればすぐに排除します。

悪意なき完璧な世界も実は生きづらいのですよと。

そして、不合理な世の中(現代)は実は自由さもある。

それを言いたかったのでしょう。

主人公達と一緒に戻ったインコ達は思い思いの方向に糞を垂らしながら自由に飛んでいきます。

鳥本来の姿になり、解放を意味するようにみんな飛び立つのです。

これは主人公の正義感、完璧さの追求という呪縛からの解放を表しているのでしょう。

鳥が飛び立つことは古来から呪縛からの解放、やかて訪れる平和の象徴でしょう。

主人公は自分の中にある不完全さ、悪意を認めながら自由を獲得するのでしょう。

ワラワラの正体は

ワラワラ可愛かったですね笑


鳥はあまり可愛くなかったので癒やされました。


ワラワラの正体は精子か卵子だと踏んでおります。


また、ワラワラが膨らんで上に昇るシーンは受精までの過程を連想しました。


そしてワラワラが連なってだまになっていく姿は遠目から見るとカエルの卵のように見えました。


これは明確な意思を持たずとも、生まれる運命にあるよということを言いたいのだと思います。


そして、意思を持たずとも生まれてきて君たち(視聴者または若者?)は大変だね、


世の中も思い通りに行かないし辛いことばっかりだよね、でも自分の中にだって悪意がないわけではないし


そういう不完全さも受容しながら生きていこうよっていう最後の結末に繋がるということですね。

隕石の意味は?

隕石は古くから映画において異世界の入り口として用いられます。

アメリカ映画でも邦画でもそうです。

君の名はでも隕石が落ちて入れ替わりやタイムリープが起きましたよね。

これから始まるアドベンチャーを示していることを指しているのでしょう。

インコ大王が何故塔の上に登ったのか

これは旧約聖書のバベルの塔と芥川龍之介の蜘蛛の糸のメタファーでしょう。

完璧を目指し、神の境地を求め、階段を壊しながら主人公を蹴落とします。

そして神の怒り(積み木の崩壊)を買い、世の中を破滅に導きます。

また、この塔の構造にも注目です。

まるで哲学者ジェレミー・ベンサムが考案した監視型刑務所システム、パノプティコンのようです。

中央から監視できるように狭く、円形の建物の壁側に囚人を配置する方式ですね。

ちょっと説明が難しいのですが、パノプティコンぽいことは紛れもない事実です。

まるでインコって囚人じゃんと言いたいわけですかね。

お墓と黄金の門は?(ストーンヘンジみたいな)

主人公が下の世界(異世界)で最初に発見した墓のようなものがありましたね。

完璧な世の中は結局臭いものに蓋をするしかないということの象徴でしょうか。

または悪意(世の中を憎む気持ち、無意識の悪意)でしょうか。

あとは近くに黄金の門がありました。

門には「ワレヲ学ブ者ハ死ス」と記されています。

これはダンテの神曲に登場する地獄の門に掲載されている言葉のオマージュでしょう。

地獄の門(ロダンの地獄の門は上野にあります)には「この門をくぐる者は一切の希望を捨てよ」と書いてあります。

主人公にとって嫌なもの(=人に向ける悪意)は目をそむけたくなるようなもの。

そこに行くのか行かないのか葛藤を表しているのでしょう。

現代社会でも似たような命題がありますね。

原発で出た放射性廃棄物はガラスを混ぜて金属の容器で覆い、数千年間見えないところで放棄します。

またこの世の中自体もあらゆる犠牲の元に成り立っています。

憲法をはじめとする法も過去に流れた尊い命の犠牲の元に成り立っています。

結局、完璧な社会とて見えないものに蓋をし完璧なように見せるしかないのです。

しかしそれでいいのでしょうか。

人間の悪意も悪いことも存在します。

主人公はお墓のように見えないもの、禁忌として扱うよりは自分の中にある悪意(=現代を憎む気持ち、アオサギ)と対峙し、それを認めみんなと生きることを選びます。

何故下の世界では海が果てしなく続くのか

下の世界はひたすら海が続きます。

果てにあるインコたちの国は主人公が渇望する完璧な社会です。

一切の不合理さがない(ことになっている)社会です。

これは沖縄のニライカナイ信仰にも類似していると思います。

何故、ニライカナイ信仰を連想したかというと、南国の植物や斎場御嶽のような光輝くトンネルからですかね。

大伯父さんが黄色い空間にいるのは神話の黄泉の国からでしょうか?

夏子がいた産屋の意味は?

禁忌についてはあまり考察できていませんが、やはり夏子も辛かったのでしょう。

子供が懐いてくれないし考える間もなく姉の夫と住むことになるし。

はっきり言って眞人はストレス要因でしょう。

そんな中でつい現実逃避して誰からも干渉のないところに行きたかったのかもしれません。

まさに生む側の苦しみを見事に表現していますよね。

そして、劇中では「あんたなんかだいきらい!(本音)」と言ってしまいました。

しかしながら、本音をぶつけられた眞人も終盤で「夏子お母さん」と言います。

完璧な母親ではなく、今の夏子を許容し母親と認めるに至ったのでしょう。

積み木の意味は?

これは完璧な社会は壊れやすいことの象徴でしょう。

そして気になったのが積み木の数が13個と意外にも多いところ気になります。

積み木自体は主人公が望んていた完璧な社会でもあり、社会を維持するためには積み木を重ねるだけなので簡単なお仕事です。

積み木を重ねるということ自体は、主人公が現状維持していくことを指しているのだと思います。

現実逃避の象徴とも言えます。

しかしながら、主人公は積み木を重ねるのを選びませんでした。

悪意から目をそらし、完璧さを求める自分自身からの決別です。

主人公の中の完璧さを求める自分と、完璧さ諦め現実を直視したい自分の葛藤を表しているのでしょう。

扉の意味は

時間を超越した完璧さを求める異世界(すずめの戸締まりでも常世の似たような描写がありましたね。)と現世を隔てる仕切りです。

そして、連続的に存在していることからも時間を表し、それぞれが今の時間を生きよという明確なメッセージかと思います。

扉を開けるという行為は自分や社会と対峙して生きていくことを指します。

社会に産み落とされ、親が亡くなっても死と隣合わせでも世の中を受け入れて生きていくのです。

そして印象的だったシーンがヒミ(主人公の母親)があっけらかんと今後死ぬ運命でも、主人公を産めれば幸せだともとの世界に戻っていきます。

その姿に主人公は勇気づけられます。

そして主人公も自分の中にある悪意と不合理さを理解しつつも、それらと対峙するために元の世界に帰ります。

それらと対峙する=アオサギと友達になるとも言えます。

この映画で対象としている人達

社会の不合理さに辟易し、完璧を求め過ぎて生きづらさを感じてしまっている人達がこの映画の対象でしょう。

また、このように無駄に考察してしまう人達を対象者としているのだと思います笑

明確にこれは社会に向けたメッセージを発しています。

少子高齢化等、明るさが見えないところでもワーニャ伯父さん(後述します。)のように生きていくしかないんですよと言っているわけですね。

仕事と生きる場所を失っても生きていこうと決めたワーニャ伯父さんのように、世の中に疑問をいだきつつも少しずつ世の中を受け入れているPSYCHO-PASSの常守朱のように。

扉を開けて生きていきましょうよと。

また、この映画をわざと少しややこしくしているのだと思います。

あまり世の中に生きづらさを感じていない、日々楽しいですよって人はそもそもこんな考察しないわけですし、できないわけです笑

考察する時点で対象者が自動的に絞られる仕組みです。

この話で言いたいこととは

現代版アントン・チェーホフのワーニャ伯父さんだと思ってます。

仕事場を追われ、あらゆるものを失ったワーニャ伯父さんに対してソーニャが行った言葉です。

「仕方ないわ。生きていかなくちゃ…。
長い長い昼と夜をどこまでも生きていきましょう。
そしていつかその時が来たら、おとなしく死んでいきましょう。
あちらの世界に行ったら、苦しかったこと、泣いたこと、つらかったことを神様に申し上げましょう。そうしたら神様はわたしたちを憐れんで下さって、その時こそ明るく、美しい暮らしができるんだわ。そしてわたしたち、ほっと一息つけるのよ。
わたし、信じてるの。
おじさん、泣いてるのね。
でももう少しよ。
わたしたち一息つけるんだわ…」

少子高齢化や増税等、この世は完璧ではないですし残念で生きづらさがあるかと思います。

しかも、「生まれる!」という明確な意思を持ってこの世に生を受けているわけではありません。

劇中のワラワラのように、不合理な世の中に明確な意思を持たずに生まれてくるわけです。

そして世の中の不合理さに呆れ果て、世の中から逃げ出したくなるかもしれません。

世の中に対して悪意を持ち、周りの人に対して冷たい態度をとってしまうかもしれません。

でも、自分自身も完璧ではないのです。

それでもなお、自分の中にある悪意と対峙しながら完璧を目指さなくとも生きていきましょうよと。

扉を開けるように明確に生きていこうよと。

そう言いたいのだと思います。

最後に

https://imashime-trading.net/2023/07/29/%e3%80%90ai%e3%82%a4%e3%83%a9%e3%82%b9%e3%83%88%e3%80%91%e5%90%9b%e3%81%9f%e3%81%a1%e3%81%af%e3%81%a9%e3%81%86%e3%81%84%e3%81%8d%e3%82%8b%e3%81%8b%e3%81%ae%e3%83%9d%e3%82%b9%e3%82%bf%e3%83%bc%e3%81%8b/ より

最後に

色々と書いてて思いましたが、あくまで個人の感想です。

色々と個人個人が思いを馳せて楽しむ映画だと思います。

今年見た中で最高の映画です。

大好物の映画でした。

ありがとうございます宮崎駿様。

そして自由に感想を述べたことを許してください。

この作品はあらゆる古今東西の神話や名作、そしてジブリ作品を統合させて唯一無二の名作です。

宮崎駿のサグラダ・ファミリアとでも言うべきでしょう。

君たちはどう生きるかと思想が類似している作品は?

村上春樹のドライブマイカーですね。 

ドライブマイカーの主人公は妻を失います。それでも強く生きるしかないんだよと言っています。

ここでもアントンチェーホフの作家であるワーニャ伯父さんの最後のセリフで締めくくられます。

あとはガルシアの百年の孤独ですかね。

ころころと描写が変わり、リアリズムと夢のような光景が交錯する本です。

補足:君たちはどう生きるかは宮崎駿の自伝か?

家が元々航空機を作る工場だったり、疎開をしたり等はじめのパートは宮崎駿の自伝とも取れる内容でした。

また、宮崎駿は大学時代に児童文学サークルに入っていました。

元々描きたくて妄想していたとりとめもないことがあったのでしょう。

それらを詰め込んだ原液ジュースのような映画でしょうか笑

趣味な理系メーカー研究開発職です。
某大学から独学で東京工業大学大学院に合格。
大学院をトップレベルの成績で卒業。
大学の学科では成績トップ、TOEICの点数は910点(現在)です。
大手メーカー研究開発職に従事しています。
アニメ/kpop/海外文学読書/経済/Wordpress/
就活、転職や大学院入試等について自分の経験を交えてお伝えします。

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