耐候性は製品の寿命や耐久性にとって重要な要素です。
特に建築材料や塗料、自動車の外装など、屋外で使用される製品は長期間の曝露に耐えなければなりません。
耐候性寿命の正確な評価は製品開発や品質管理において欠かせません。
本記事では、サンシャインウェザーメータ試験を用いて耐候性寿命、いわゆる屋外暴露何年分に相当するのか求める方法について解説します。
サンシャインウェザーメーター試験で
実際の屋外環境を再現するための加速試験方法だよね
耐候性寿命を換算することって出来る?
暇人(@ships_himajin)です。
この記事は、建築材料や塗料、自動車の外装など、屋外で使用される製品の耐久性に興味を持つ読者を対象としています。特に、製品開発や品質管理に携わる金属材料技術者や関連する専門家が読むことで、耐候性寿命の評価方法について理解を深めることができます。
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・製品の耐久性に興味を持つ方
・材料技術者
・耐久性寿命を算出する必要のある方
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以下に、恒温恒湿槽の作業マニュアルと使用上の注意点を記載します。
恒温恒湿槽 作業マニュアル
1. 使用前の準備
- 電源確認
- 恒温恒湿槽の電源が正しく接続されていることを確認。
- 電源スイッチがオフの状態であることを確認する。
- 点検作業
- 内部の清掃を行い、異物や汚れがないか確認。
- 機器の外装、ドアパッキン、ケーブル類に損傷がないことを点検。
- 排水口やフィルターが詰まっていないか確認。
- 水の供給
- 必要に応じて加湿用の水タンクに純水または蒸留水を補充。
- 水道水は使用しない(カルシウムや塩素が故障の原因になる場合がある)。
- 設定確認
- 温度、湿度、時間など、試験条件を確認して設定準備を行う。
2. 操作手順
- 電源オン
- 電源スイッチをオンにして、機器の起動を確認。
- 試験条件の設定
- 制御パネルを使用して以下の条件を設定する:
- 温度(例:20~80℃)
- 湿度(例:30~90%RH)
- 試験時間
- 制御パネルを使用して以下の条件を設定する:
- 試料の配置
- 試料を棚やラックに置く。
- 空気の流れを妨げないよう、試料同士の間隔を確保する。
- 試験の開始
- 設定が完了したら「スタート」ボタンを押して運転を開始。
- 運転中の確認
- 温度や湿度が設定値に到達しているか確認。
- 機器に異音や異常がないか定期的に点検。
3. 試験終了後
- 試験の終了
- 試験が終了したら「ストップ」ボタンを押し、運転を停止。
- ドアを開ける前に内部の温湿度が安全レベルに達していることを確認。
- 試料の取り出し
- 試料を取り出し、試験結果を記録。
- 電源オフ
- 使用後は電源スイッチをオフにして機器の電源を切る。
- 清掃作業
- 機器内部を柔らかい布で拭き、残留物や水分を取り除く。
- 水の排出
- 水タンクや加湿器内の水を排出し、乾燥させる。
使用上の注意点
- 安全管理
- 操作中は必ず保護手袋や防護メガネを着用し、火傷や感電を防ぐ。
- 恒温恒湿槽の周囲に可燃物や水分を置かない。
- 試料に応じた設定
- 試料に適した温度・湿度条件を正確に設定する。
- 設定範囲外の条件で運転しない(故障の原因になる)。
- 密閉性の確認
- ドアを完全に閉じて運転する。
- ドアのパッキンが劣化している場合は交換を検討する。
- 水質管理
- 加湿用の水には純水や蒸留水を使用。
- 水質が悪い場合、スケールや汚れが発生し故障の原因となる。
- 過負荷を避ける
- 試料を詰め込みすぎると空気の循環が悪くなり、正確な試験結果が得られない場合がある。
- 運転中の注意
- 運転中はドアを開閉しない(内部の条件が不安定になる)。
- 異常な音や警報が発生した場合、ただちに運転を停止し、専門業者に連絡する。
- 長期間使用しない場合
- 長期間使用しない場合は、内部を完全に乾燥させ、清掃しておく。
- 電源ケーブルを外し、適切に保管する。
- 定期メンテナンス
- フィルターや排水系統を定期的に点検・清掃する。
- 年に一度は専門業者によるメンテナンスを依頼し、機器の寿命を延ばす。
恒温恒湿槽は、温度・湿度を正確に制御する繊細な機器です。
正しい使用方法と定期的なメンテナンスを行うことで、安全で長期間にわたって利用することができます。
まとめ
サンシャインウェザーメータ試験は、製品の耐候性寿命を評価するための重要な手法です。
屋外暴露に換算するとサンシャインウェザーメータ試験2000時間分が9年分に相当することが分かりました。
試験条件を適切に設定し、試験結果の解析を行うことで、製品の耐候性を客観的かつ定量的に算出しましょう。
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私達の体に必要な多価不飽和脂肪酸であるオメガ脂肪酸でリフレッシュしましょう~\(^o^)/